お鮨の大トロ
お寿司のネタとして絶大な人気を誇る大トロですが、あなたは、大トロの特徴や中トロおよび赤身との違いを、しっかりと答えることができますか?ほとんどの人は、これらの特徴や違いについて答えることができないと思います。この記事では、大トロ、中トロ、赤身の特徴と違いについて調べましたので、徹底解説いたします。
大トロ、中トロ、赤身の特徴について
ここでは、大トロ、中トロ、赤身の特徴について解説いたします。
大トロの特徴について
大トロのお鮨
大トロは、マグロの頭部の近くの腹部から採取される部位で、トロと呼ばれる部位の約20%しか存在しない貴重な部位です。大トロは、とろけるような食感と、濃厚な脂の旨味が特徴です。また、大トロには、脳を刺激するDHA(ドコサヘキサエン酸の略)や、血流を良くすると言われるEPA(エイコサペンタエン酸の略)が豊富に含まれています。さらに、ビタミンA、D、Eの量も赤身より大幅に多く、高い栄養価を持つ食材となっています。
中トロの特徴について
中トロのお鮨
中トロは腹部だけでなく背中の部分からも採れる部位です。その絶妙な赤身と脂のバランスが中トロの魅力のひとつです。実際に、中トロとして特定される厳密な基準や、大トロとの明確な違いは設けられていません。値段的には、大トロよりも手頃な価格に設定されることが多いです。
赤身の特徴について
赤身のお鮨
赤身はマグロの背側や背骨付近から取れるマグロの一般的な部位です。マグロ特有の味わいや適度な酸味が特徴で、トロよりも値段が抑えられています。さらに、トロに対してたんぱく質の含有量が高く、脂肪はトロの約5%しか含まれないため、脂質を気にする方にとっては健康的な選択となります。
大トロ以外のマグロの希少部位について
マグロの部位
マグロには大トロだけでなく、他にも珍しい部分があります。寿司の店でその部位を目にしたら、ぜひ注文して体験してみることをお勧めします。
カマトロ
カマトロは、マグロのカマと腹の部分の間に位置する、非常に脂がのった稀少な部分です。筋もほとんど見られず、その口当たりは大トロ以上とも評されます。
中落ち
中落ちは、中骨を取り囲む部分や骨に隣接する部位です。中落ちには特有の美味しさがあります。スプーンや貝の殻を使って取り除くため、一定の形やサイズを持たないことが多いです。この身は、ネギトロや手巻き寿司の具、中落ちの丼に使用されることが一般的です。
脳天
脳天は、頭の真ん中辺りから取れ、「つのとろ」とも呼ばれるかなり希少な部位です。肉質は中トロのように脂が多く、マグロ通な人からの人気がある部位です。刺身やお寿司の他、鍋の具としても食べられています。
ほほ肉
ほほ肉はマグロの頬部分に相当し、筋肉質で肉っぽい口当たりが特徴です。新鮮なものならば刺身としても味わえますが、熱を加えて料理されることが一般的な部位として知られています。
大トロ、中トロ、赤身の値段はいくら?
写真はイメージです
大トロは寿司店などで、価格帯が1貫あたり200~600円のものから、1貫あたり1,500~9,000円の高級なものまで幅広く存在します。通常、値段の高い寿司のネタとして知られていますが、1貫で1万円以上のものは稀です。
マグロの値段は市場価格に従っており、漁の状況や季節により変動することがあります。マグロ100g毎の一般的な価格は次の通りです。
大トロ:3,800円/100g
中トロ:2,500円/100g
赤身:1,800円/100g
大トロの歴史について
写真はイメージです
冷凍技術が進んでいなかった時代、特に江戸時代には、マグロの脂質が多い部分は保存が難しく、多くが廃棄されていました。その頃、脂の多い食材は一般的でなく、猫さえもトロを見向きもしないと言われるほどでした。しかしながら、醤油の流行や冷凍・冷蔵技術の発展とともに、マグロやトロの美味しさが再評価され、その価値は上昇しました。
日本の食文化と言えば、欠かせない存在としてマグロが挙げられます。豊富な食用部位とその独特の味わいは、マグロが絶えず人気を保つ要因と言えるでしょう。特に高価とされる大トロは、時が経つにつれて日本人の間で受け入れられるようになったのです。
まとめ
大トロ、中トロ、赤身の特徴と違いについて解説いたしました。
1.大トロ、中トロ、赤身の特徴について
(1) 大トロの特徴について
① 大トロは、マグロの頭部の近くの腹部から採取される部位。
② トロと呼ばれる部位の約20%しか存在しない貴重な部位。
③ とろけるような食感と、濃厚な脂の旨味が特徴。
(2) 中トロの特徴について
① 中トロは腹部だけでなく背中の部分からも採れる部位。
② 絶妙な赤身と脂のバランスが中トロの魅力のひとつ。
(3) 赤身の特徴について
① 赤身はマグロの背側や背骨付近から取れるマグロの一般的な部位。
② マグロ特有の味わいや適度な酸味が特徴で、トロよりも値段が抑えられている。
③ トロに対してたんぱく質の含有量が高く、脂肪はトロの約5%しか含まれていない。
2.大トロ以外のマグロの希少部位について
(1) カマトロ
(2) 中落ち
(3) 脳天
(4) ほほ肉
3.大トロ、中トロ、赤身の値段はいくら?
(1) 大トロ:3,800円/100g
(2) 中トロ:2,500円/100g
(3) 赤身:1,800円/100g
4.大トロの歴史について
① 江戸時代には、マグロの脂質が多い部分は保存が難しく、多くが廃棄されていた。
② 醤油の流行や冷凍・冷蔵技術の発展とともにマグロやトロの美味しさが再評価され、その価値は上昇した。
コメント