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春は、潮干狩りに最適な季節となります。
この期間、あさりは産卵前で身がふっくらと大きくなり、海水温も上昇して海への入水が容易になります。海岸は、幅広い年齢層の人々で活気づきますが、自然と向き合うため、適切な道具の用意や事前の情報収集、安全管理が非常に重要です。
この記事では、潮干狩りの基礎知識、潮干狩りを楽しむたの必要な道具、そして、潮干狩りのマナーについても紹介いたします。
潮干狩りの基礎知識を知る
潮干狩りを楽しむのに最適な期間は、3月後半から5月にかけてです。
暖かくなるにつれて、あさりが傷みやすくなるほか、貝毒のリスクも高まるため、夏期は避けた方が良いです。
潮干狩りの入場料や収穫できる貝の量は、場所によって異なります。たとえば、木更津市の牛込海岸では、入場料が1800円で、採取できる貝の量は2キロ(中学生以上)に制限されています(2023年3月~7月の期間)。
このような場所では、熊手などの採取道具を有料で借りられることがあり、貝毒に関する定期的な検査も行われています。また、地域によっては県が貝毒検査を行っていることもあるため、訪れる予定の海域の最新情報を事前に確認することが重要です。
潮干狩りを楽しむために必須な道具とは?
潮干狩りで楽しい時間を過ごし、たくさんの獲物を得るためには、適切な道具を選ぶことが重要です。潮干狩りを楽しむ為に必要な道具を紹介いたします。
必要な道具その1:熊手
熊手
潮干狩りで最初に思いつく道具として、あさり採集用の熊手(くまで)がありますね。この熊手は、砂を深く掘り起こすために設計されており、効率的に広範囲を探索することが可能です。
熊手を使った後であさりを探す際は、貝を傷つけないためにも手作業が推奨されます。海底には鋭利な物が隠れていることもあるので、安全を確認してから手を入れ、必要に応じてビニール手袋を利用すると良いでしょう。
熊手は、潮干狩りが人気の地域では、シーズンになるとよくホームセンターや100円ショップで見かけることができます。
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あさりは複数匹1か所に群れていることが多い
あさりは集まって生息する傾向があるため、一つ発見すると、その周囲にも複数から十数個のあさりが存在する可能性があります。
熊手で砂をかき混ぜて、手で確かめた際にあさりを感じたら、その場所が高確率であさりが豊富なスポットです。その近辺をじっくりと探ると良いでしょう。
潮干狩り初心者の方は、人が少ない隠れた場所よりも、多くの人が訪れるポイントのほうが、あさりを見つけるチャンスが高いかもしれません。
必要な道具その2:バケツ・網袋
バケツ
バケツや網袋は、捕まえたあさりを運ぶ時に便利です。
多くの人は、バケツを持参し、採集したあさりを次々と入れていますが、海辺で網袋を使用している上級者もよく見かけます。網袋を利用すると、海水や泥がすぐに抜けるので、あさりのみを効率的に運ぶことができます。
網袋はオンラインでの購入が可能ですし、潮干狩りを楽しむ人々が多い地域では、地元のホームセンターや100円ショップでも手に入ります。
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バケツでも問題なく使える
網袋はあさり専用に使うと大変便利ですが、頻繁に潮干狩りを行わない方には、バケツで十分です。海へ向かう際には、バケツの中に熊手や水筒などの必需品を入れて持ち運ぶことができる点も魅力的です。さらに、子どもたちが海辺で小さな生物を捕まえた際にも、それらをバケツに入れて観察することが可能です。
必要な道具その3:イス
ラドウェザー折りたたみ椅子
潮干狩りを計画されている方には、強くお勧めするのがイスです。
潮干狩りは、ふらつく足場での長時間の半屈みの姿勢が必要となります。熱中してあさりを掘り続けると、気づかないうちに腰痛が悩みの種となります。作業を楽しみたい思いがありながらも、腰痛によりやむを得ず中断することも少なくありません。
折りたたみ式のイスや浴室用のイスを砂浜に設置し、座っての作業をしてみてください。
このようにすることで腰への圧力を減らし、服が濡れる心配もなく、より長く快適に掘り続けることが可能になります。
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大漁を目指すならイスは必須です!!
潮が引く時間に合わせて潮干狩りをすることは時間的に限りがあります。
私は、海岸に到着する時間を干潮の2時間前と決め、潮がゆっくり引いていくのに合わせて、積極的に潮干狩りに励んでいます。
干潮後は海が満ちてくるため、安全上の理由から滞在時間を延長するわけにはいきません。
このことから、潮干狩りの実質的な活動時間は2時間ほどであるといえるでしょう。
また、2時間以上掘り続けるにはイスが必須ですが、私は以前は安定したバスイスを好んでいましたが、現在は持ち運びがしやすい折り畳み式のイスを選んでいます。
特に、あさりを多く捕るコツは沖の方が豊富な場所まで足を延ばし、潮が最も引いた時まで探すことが重要です。
空のペットボトル
空のペットボトル
海で捕れたあさりの砂を抜く際には、海水を入れて持ち帰るための空のペットボトルが便利です。
あさりを多く捕獲した場合、その砂を取り除く作業には、かなりの量の塩水が必要となり、これを自宅で用意するのは一苦労です。
実際、自分で混ぜた塩水よりも、海から直接持ち帰った海水の方が砂抜きには効果的だと感じることがあります。
しかし、海水をペットボトルに詰める際には、それが波にさらわれないよう十分注意する必要があります。
薄手の上着
暖かくなり、薄着で過ごせる季節になっても、海辺での長時間滞在は体を冷やす原因になります。
海水に濡れても問題ない、軽いパーカーを携帯することが推奨されます。
紫外線から肌を守るために、UVカット機能があるパーカーを着用するのがおすすめです。
持って行くと役に立つもの
必須ではないものの、持って行くと便利なアイテムをご紹介します。
絆創膏
潮干狩りの際、海岸への往復やあさりを掘る過程で、落ちている貝殻による怪我が発生する場合があります。
適切な装備で怪我を防ぐことは重要ですが、念のため絆創膏を携帯しておくと、もし怪我をしてしまった場合にも対応できます。
着替え・タオル
注意していても、しばしば袖やお尻が海水で濡れてしまうものです。
着替えとタオルを一組準備しておけば、濡れる心配なく存分に潮干狩りを楽しむことが可能です。
クーラーボックス
潮干狩りができる海岸のルールや禁止事項をチェックしよう!!
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潮干狩りを行える場所は、漁業協同組合が管理する特定の会場や、共同漁業権の設定されていない海岸に限られており、すべての海岸で自由に行えるわけではありません。
多くの海岸では共同漁業権が設けられており、漁業協同組合の許可なしに潮干狩りをすることは禁止されています。また、認められていない漁具の使用は法律違反にあたります。
潮干狩りをする際は、持ち帰ることが許されるあさりの大きさ、使用が許可されている道具(熊手に網がついているものは禁止されていることがあります)、そして掘ることが許されている場所の確認が必須です。
さらに、人気のスポットでは大勢の人で賑わい、私が訪れる場所では潮干狩りのシーズンには警察車両が違法駐車を監視するほどです。
潮干狩りをする際は、規則を遵守し楽しむことが大切です。
まとめ
大量の獲物を得る目的で欠かせない道具について解説しました。初めて子どもと潮干狩りを体験する際には、砂遊びセットの持参も良いでしょう。捕獲が多くなるとつい長時間滞在したくなりますが、潮の流れに注意しながら、安全に楽しむことが重要です。
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