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七五三に欠かせないものといえば、千歳飴です。千歳飴がすぐに思い浮かぶほど、七五三と千歳飴は切っても切れない関係です。
小さな子供たちが、千歳飴の袋を手にして、伝統的な着物を纏った姿は、とても微笑ましい光景となっています。ただ、この千歳飴を配る目的は、単純に子供たちを楽しませるためだけではなかったようです。
多くの人々にとって「千歳飴」が七五三に欠かせないアイテムとして知られていますが、なぜこのように千歳飴が欠かせなくなったのでしょうか。この記事では、千歳飴の意味、由来、袋のデザインの意味、食べ方について調べましたので徹底解説いたします!!
千歳飴の意味について
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千歳飴の意味についてお伝えいたします。
千歳飴の中の「千歳」という言葉は、千年の時間を示しています。古くから日本文化では、「千年」や「万年」は、無尽蔵の時間や永遠の象徴とされてきました。
したがって、千歳飴には「永く生き続けてほしい」という親の深い願いが詰まっています。その長さは、「健康で朗らかな生活を送ってほしい」という願いの表れでしょう。
そのため、運を呼び込むとされる赤白の飴で、粘りのある細長い形になっているのです。実際、千歳飴は、日常で見かける小さい飴とは異なり、その独特の長い形が特徴的です。
通常の千歳飴の太さは約1.5㎝、長さは1m未満となっています。(もちろん、消費者の利便性を考慮し、短めのものも販売されている場合もあります)
この千歳飴は、白い砂糖を固めて作られた「太白飴」というものを、赤と白の色合いで作成しており、縁起をかついでいます。
その細長い形だけでなく、製造段階でも手で引っ張るとずっと伸び続ける特性があり、この特性は「長寿」を象徴していると言えます。また、冷やす前の飴の独特の粘り気は、「長く頑張って生きる」という意味合いを持つとされています。
さらに、おめでたいとされる「鶴と亀」や「松竹梅」といった絵が描かれた袋に詰められ、長生きや健康を願うアイテムとして受け入れられてきたのです。
千歳飴は、何本入っているのか?
千歳飴の入っている本数は、地域や時代によってバラつきが見られます。以前は「一本ずつの紅白」や「白だけ」といったパターンが主流でしたが、現在は紅白を混ぜて、年齢に応じた数量を詰めるケースが増加してきています。しかし、七五三は各地での慣習が色濃いため、「これが正しい本数」と断定することはできません。
千歳飴の袋のデザインの意味について
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千歳飴の袋のデザインの意味についてお伝えいたします。
千歳飴は、縁起をかつぐため、袋には吉祥の模様が描かれています。鶴や亀、松や竹や梅、そして「寿」といった文字がそれです。
鶴や亀は長寿の象徴とされ、「鶴は千年鶴、亀は万年」とも言われています。 松と竹は冬でも緑を保ち、梅は厳しい冬を越えて早春に花を開くことから、元気や活力を表します。 「寿」は、祝いの意味があります。 これらの意味を子供に教えて、千歳飴を一緒に楽しむのも良いのではないでしょうか。
千歳飴の由来について
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千歳飴の由来についてお伝えいたします。
千歳飴の由来については、以下の2つの説があります。
由来その1:「千年飴」という名で浅草の七兵衛という飴売りが売り始めた説
江戸時代初期(元禄の頃)に浅草の飴商人七兵衛が、赤と白の色合いを持つ長い飴を「千年飴」として売り始めたとされています。
その時期、日本においてまだ贅沢品であった砂糖が徐々に人々の間に普及し始めており、子供の健康や長生きを願う場面でこの飴が使われるようになりました。特に赤と白の色彩やその長さが長寿を意味すると見なされ、人々の間で受け入れられました。
「千歳飴」という言葉が七五三のお祝いの飴のパッケージに記されているのは、この「千年飴」から来ていると考えられています。
由来その2:「千歳飴(せんざいあめ)」という名で大阪の平野甚左衛門が浅草で売り始めた説
江戸時代初期(元和の頃)、大阪の商人平野甚左衛門が、商品の人気を高めるために浅草の神社境内で「千歳飴(せんざいあめ)」として販売を開始したとされています。
この千歳飴を味わうと、千歳まで健康に過ごせるとの言い伝えから、縁起の良いアイテムとして受け入れられました。
その後、せんざいあめという名称が現代での「ちとせあめ」へと変わったと伝えられています。
千歳飴の入手方法について
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千歳飴の入手方法について以下に解説いたします。
神社で千歳飴を購入する
神社で祈祷の予約をすると授与品の中に千歳飴が含まれていることがよくあります。しかし常に提供されるとは限りません。また、七五三のシーズンには、境内で千歳飴を販売している神社もあります。七五三の祈祷よりも前に写真撮影を予定しており、その時に千歳飴が手元にない場合、前もって購入することができます。
スーパーで千歳飴を購入する
千歳飴ばスーパーでも取り扱っていますので、写真のみの目的で神社を訪れる場合、スーパーで購入するのもよいでしょう。但し、神社で提供される千歳飴は祈祷されていますが、スーパーで購入する千歳飴は祈祷されていません。
また、スーパーの千歳飴の袋には、キャラクターデザインが多用されており、伝統的な行事を重視したい親には合わないかもしれません。
訪問の日に困らないよう、事前に神社で千歳飴を手に入れることができるかどうか、また、参拝せずに購入のみも可能かを確認しておくと良いと思います。
千歳飴の上手な食べ方は?
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千歳飴の上手な食べ方について以下に解説いたします。
千歳飴という縁起の良いお菓子を、そのままの長さで食べる必要は特にありません。特に、小さな子供には食べにくく、さらに、砂糖の量を考えると一度に全部を食べるのは、小さな子供には、ちょっと多いです。
千歳飴は、食べやすい大きさに切っても問題ありません。包丁を使用することもできますが、千歳飴はかなり固いので、力を入れて切る必要があります。キッチン用のハサミがオススメですが、縁起物を「切る」のが気になる方は、袋のまま包丁の裏側で軽くたたき割って、食べる方法もあります。また、身近にある道具、例えば麺棒や小さなハンマーを使用してもOKです。
均一な大きさにするわけではなく、袋の中の千歳飴の大きさが異なるのを楽しんで、子供と一緒に「これ、大きいね!」といった会話を楽しみながら食べるのも良いかと思います。
千歳飴まとめ
千歳飴の意味、由来、袋のデザインの意味、入手方法、食べ方について解説いたしました。
1.千歳飴の意味について
千歳飴には「永く生き続けてほしい」、「健康で朗らかな生活を送ってほしい」といういう意味がある。
2.千歳飴の袋のデザインの意味について
千歳飴の袋には、「鶴」「亀」、「松」「竹」「梅」、「寿」といった文字が使われており、以下のような意味がある。
・「鶴」「亀」:長寿
・「松」「竹」「梅」:元気や活力
・「寿」:祝いの意味
3.千歳飴の由来について
千歳飴の由来には、以下の2つの説がある。
(1) 「千年飴」という名で浅草の七兵衛という飴売りが売り始めたという説
(2)「千歳飴(せんざいあめ)」という名で大阪の平野甚左衛門が浅草で売り始めたという説
4.千歳飴の入手方法について
(1) 神社で千歳飴を購入する
① 七五三のシーズンには、境内で千歳飴を販売している神社もある。
② 祈祷の予約をすると授与品の中に千歳飴が含まれていることがある。
(2) スーパーで千歳飴を購入する
① スーパーで購入する(スーパーの千歳飴の袋には、キャラクターデザインが書かれたものが多い)
5.千歳飴の上手な食べ方は?
千歳飴は、そのままの長さで食べてもかまわないが、小さな大きさに切って食べても問題ない。
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