キャッシュレス決済サービスを使って買い物をすれば、最大5000円分のポイントが還元される国のマイナポイント事業が低調です。2020年9月16日現在のマイナポイントの登録者数は、558万2273人と国が上限とする4000万人にはるかに及びません。5000円分の還元があるのに、なぜ、ここまで登録者数が伸びないのでしょうか?本記事ではマイナポイントが低調な3つの理由について説明したいと思います。
マイナポイントが低調な3つの理由
マイナポイントは、5000円分のポイント還元があるのにもかかわらず、なぜ、ここまで低調なのでしょうか?マイナポイントが低調なのには以下の3つの理由があると言われています。
手続きが複雑すぎる!
マイナポイントが低調な理由1つ目は、「手続きが複雑すぎる」ことです。マイナポイントの予約・申請を行うには、マイナンバーカードを取得することからはじまり、専用アプリのダウンロード、ポイント付与の申込といったことを行わなければなりません。この手続きの複雑さがマイナポイントの申請が伸び悩む最大の理由と言われています。
クレジットカード会社の多くが不参加を表明!!
写真はイメージです。
マイナポイントが低調な理由2つ目は、「クレジットカード会社の多くが不参加を表明している」ためです。キャッシュレス決済サービスの9割を占めるクレジットカード会社が不参加を表明しています。先に行われたキャッシュレス・ポイント還元事業では、PayPayやQRコード決済サービスは、国のポイントに加え自前のポイントを上乗せするキャンペーンを行い大幅に新規利用者を獲得したのに対し、クレジットカード会社は、システムの改修費用がかかる一方、手数料が従来よりも低く抑えられ、事業の恩恵をそれ程感じられなかったことが挙げられます。以下にマイナポイントに対応のクレジットカード会社を以下に記載します。
・au PAY カード
・楽天カード
・イオンカード
・エポスカード
・オリコカード
・⻘森銀⾏VISAカード
・OnlyOneVISAカード
・あきぎんVISAカード
・いわぎんVISAカード
・九州カード
・〈荘銀〉ブライトワン
・TOKYU CARD
・東邦Alwaysカード<VISA>
・東邦VISAカード
・北都ブライトワンカード
・三重銀カード
・三井住友カード
・JPBANKカード
・横浜バンクカード
・りそなカード
・りそなカード(旧関⻄カード)
個人情報が洩れる不信感!!
3つめの理由は、個人情報が洩れる不信感です。2020年8月に情報サイトを運営するトラストバンクがインターネット上で1089人の人に行った調査では、マイナンバーカードを取得しない理由について、「個人情報やプライバシーが心配だから」という人が全体の34.6%もいました。以下は、トラストバンクが調査した「あなたがマイナンバーカードを持っていない理由は何ですか?」です。
あなたがマイナンバーカードを持っていない理由は何ですか?
トラストバンク調べ
1位 40.3%
利活用できる行政サービスが少なく、保持するメリットを感じないから
2位 34.6%
個人情報やプライバシーが心配だから
3位 27.9%
自治体の窓口まで申請に行く時間が無いから
4位 15.9%
カード取得の申請手続き方法がわからないから
5位 14.8%
保管するのが面倒だから
6位 14.3%
特に理由はない
7位 6.1%
マイナンバーカード自体をあまりしらないから
8位 4.9%
その他
2020年5月に厚生労働省の雇用調整助成金のオンライン申請で事業者の情報が流出したという事件もあり、国に個人情報を預けるのに不安を持つ人が多いようです。
まとめ
マイナポイントが低調な3つの理由をお話ししました。マイナポイントの低調な1番の理由は、「手続きが複雑すぎる」ことです。この手続きをもっと簡単にしない限りは、上限の4,000万人には到底届かないでしょう。マイナポイントは、国民の消費を刺激することが目的ではなく、マイナンバーカードを普及させることが目的であるため、マイナポイントの取得期限である2021年3月31日までに、手続きを簡単にすることは難しいかもしれません。
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